僧帽筋下部の解剖学(起始.停止)・機能・トレーニングについて解説【トレーナー向け】

各筋肉・関節の解剖学

こんにちはキクティーです!


理学療法士の資格を持ち、パーソナルトレーナーをやっています。


他のトレーナーさんに講義をさせていただくこともあり、SNSではトレーナーさんが現場で使える体の知識を発信しています。


今回は


「僧帽筋下部の解剖学(起始.停止)・機能・鍛え方」


についてお話ししていきます!!


動画で見たい方はこちらからどうぞ⬇⬇

【5分で解説!!】僧帽筋下部の解剖学・機能・トレーニング


僧帽筋下部はご存知ですよね??背中にある僧帽筋の下の部分です。

僧帽筋下部


なぜ、今回下部線維の話だけするかと言うと、めちゃめちゃ大事な筋肉だからです。笑


前回の前鋸筋の記事で言ったのですが、大胸筋と前鋸筋だとgoogleで検索される回数が全然違います。


僧帽筋下部も同様です。たしか前鋸筋よりも全然検索されてなかったんですよ。笑


つまりめちゃめちゃマイナーな筋肉ということがわかります。



しかし!!僧帽筋下部もめちゃめちゃ大切な筋肉なんです!!



正直大胸筋とかよりも大切だと、個人的には思ってます。


なので僧帽筋下部に対する尊敬の念を込めて、解説していきたいと思います!!


※めんどうであればまとめだけ見てください!!


僧帽筋下部の解剖学(起始.停止)

まず僧帽筋の下部の起始・停止は


起始:第5胸椎〜第12胸椎
停止:肩甲棘の下側


までくっついています。

僧帽筋下部 起始・停止

作用としては


「肩甲骨内転・下制・上方回旋・後傾」


があります。



加えて胸椎を伸展させる働きもあります。


肩甲骨内転・下制させるので、それに連動して胸椎も伸展してくるんですよ。


これあまり知られてないですよね。


ではどういう時に強く働くのか??という機能解剖的な部分もお話します。



僧帽筋下部の機能

結論から言うと腕を90°より上へ挙げる時に強く働きます。

スクリーンショット 2021-11-04 19.28.46


実は「0〜90°」の時と「90°〜180°」の時って、使われる筋肉がかなり変わるんですよ。


その中でも僧帽筋下部というのはかなり変わって、90〜180°までの間でめちゃめちゃ働くようになります。


これ一つ覚えておくといいです。



だから逆説的に考えると、僧帽筋下部が働いていない場合90°〜180°まで挙げる動きが出にくくなるんです。


よく猫背で背中が丸まっていて、腕が全然挙がらない高齢者の方がいるのですが、多くの場合僧帽筋下部は機能していないです。


というかほとんどですね。笑


そのような人に対しては、僧帽筋下部の運動を処方してあげるといいわけです。



さらに僧帽筋下部が機能しておらず、肩甲骨の正常な動きが起こっていない状態で動作を繰り返すと、肩のインピンジメントを引き起こしやすくなります。

インピンジメント

加えて挙がらない分腰を反って挙げようとするので、腰に負担がかかるなど関節にとって非常に良くないです。


だから僧帽筋下部を働かせてあげるということは、めちゃめちゃ大事なんですよ!!!


これほんと〜に大事なんで頭に刻み込んでおいてくださいね!!


では次に効率的な鍛え方を二つお話しします



僧帽筋下部の効果的なトレーニング


①ウォールーリフトーオフーエクササイズ

ちょっと言いにくい名前なんですけどやり方はめちゃめちゃ簡単です。


まず壁の方を向いて立ってもらいます。


※たいたい壁から30cmぐらい離れてください


そして腕をYの字に挙げた状態がスタートです。


この位置から肘をしっかり伸ばして腕のYの字になるようにした状態で腕を後ろに引きます。

ウォールリフトオフ 2

※見にくいですが壁に沿って上げた位置から真後ろに引いています。


後ろに引いて戻して、引いて、戻してを繰り返します。


ちょっと大変だったら片方を腕を降ろしてもらい、ワンハンドで行う方法も有効でしょう。


腰を反って挙げないようにだけ注意してください。


腰は真っ直ぐのまま肩甲骨だけで動かすようなイメージでやりましょう。



②うつ伏せでYエクササイズ

さっきのやつをうつ伏せで行うバージョン形です。


うつ伏せで腕をの字に伸ばしてもらい、肩がすくまないようにちょっと下げます。


そこから真上に腕を上げていきます。

Yエクササイズ 2

こんな感じですね。


うつ伏せで行う分、上からかかる重力に対して挙げる形になるので、負荷がかなり上がります。


なので運動初心者の方に行なってもらうのは大変だと思います。慣れてきてから処方してあげるといいでしょう。


ですがかなり効率よく僧帽筋下部が使われます。



■補足
よくうつ伏せで腕を90°外転位にして挙げるみたいな運動もあるんですけど、90°よりも120°にして挙げたほうが筋活動が高まったという研究があります。


ですのでYの字にして挙げる運動の方が良いと考えられますね。


今紹介した二つの運動を、特に腕が上がりにくい人に対しては行なっていただけると非常に効果的です。


是非日頃の指導に取り入れてみてください!!



まとめ

ということで今回のまとめです。その前に一点だけお知らせがあります。現在


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それでは今回のまとめです!!


僧帽筋の下部は


起始:第5胸椎〜第12胸椎
停止:肩甲骨の肩甲棘の下側


まで付着しています!!

僧帽筋下部 起始・停止


特に腕を90°〜180°まで挙げる時に働くので、腕が挙がらない人は僧帽筋下部が弱くなっている可能性が非常に高いです。


トレーニングは



①立位でのウォールーリフトーオフーエクササイズ

ウォールリフトオフ 2

※見にくいですが、腕を壁に沿って上げた位置から真後ろに引いています。



②うつ伏せYエクササイズ

Yエクササイズ 2

腕が挙がらないクライアントさんなどに対面した時は、今言った二つの運動を指導してあげるといいです。


ただ②についてはかなり大変な運動なので、初心者の肩方が行うのは厳しいと思います。


慣れてきてから指導していきましょう!!


はいではこんな感じで終わります!!


先程も言いましたが


「2ヶ月半で現場で使える専門知識×ビジネス力が身につくトレーナーマガジン


はかなり有益なので、読んでみてください⬇⬇


それではまた今度!!


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thanksto@visiblebody

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