【これ1記事で完全攻略!!】梨状筋症候群の概要・評価・治療方法

運動指導者が知っておくべき知識について

こんにちはキクティーです!!今回は



「梨状筋症候群の概要・評価・治療法」



これについてお話ししていきます。



梨状筋症候群はその名の通り梨状筋が引き起こす症候群のことです。


これについて最低限知っておくべき知識、そして評価法と治療法をお話しします。


動画で見たい方はこちらからどうぞ⬇⬇

【これ1本で完全攻略!!】梨状筋症候群の概要・評価・治し方

僕の記事の基本方針


まずどのぐらいの知識量を話すかと言うと,梨状筋症候群のすべての知識が10だとしたら、6ぐらいの知識を話していきます。


僕は実践で使える解剖学を中心に話しているのですが、基本的に10のうち6ぐらいを話しておけばいいかなと思っています。



というのも学者さんレベルで10の知識を得るのはめっちゃめっちゃきついんですよ。


その分野に関する論文を何10本と読み、その論文の内容を吟味するのは超大変なんです。



「でもそれだけ知ってて果たして実践で使えるの??」



と考えたら、ぶっちゃけそこまで使えないと思うんですよ。笑


8ぐらいの知識があれば十分対応できるというレベルと考えています。



そして僕はとにかく実践で使えるような知識を伝えるということが一つの方針です。



その方がお客さんを幸せにできるんですよ。


10の知識を得るために時間を使うより、8ぐらいに留めておき、8を学んだら次に別のことを学んでいく。


というふうにした方が、お客さんを救える知識がたくさん蓄積していくので、その方がお客さんを幸せにできると思います。



ですが8覚えるのもそこそこ大変なので、最低限も本質的な部分の「6」だけこれをお話しする、という感じで書いています。



梨状筋症候群の概要


前置き長くなりましたが、梨状筋症候群とは何ぞや??


というところから話していきます。



結論から言うと



「梨状筋が坐骨神経を圧迫してお尻〜下腿の方まで痛み痺れが出ている状態」



これを梨状筋症候群と言います。



梨状筋の少し下に坐骨神経の太い部分が通っていますので、梨状筋の筋緊張が上がってしまうと、その坐骨神経を圧迫します。


結果的に坐骨神経領域に痛み痺れが出るという感じです。



なので根本的な原因としては、梨状筋が頑張って収縮せざる負えない環境にあったりすることです。


それで梨状筋の筋肉の内圧が上がっていくんので、それに伴って坐骨神経が圧迫されてしまうという感じですね。



ただ坐骨神経の走行は個体差がすごいあるんですよ。



坐骨神経が圧迫されやすい走行をしている人や圧迫されにくい走行をしている人など、色々な方がいます。


本当に坐骨神経が圧迫されやすいタイプの走行になっている人は、手術してその構造自体を変えていかないと、症状というのは取れていかないです。



具体的に言うと「梨状筋の下+梨状筋自体」を貫通して坐骨神経が走行している人は梨状筋症候群になりやすいんですよ。


こういうタイプの人は手術をしないといけないです。


このような人たちを除いて、梨状筋自体が硬くなっている方に対しては、運動によって改善することができます。



じゃあ梨状筋症候群と判断するにはどうしたらいいですか??


というところを次に話します。



梨状筋症候群の評価


評価方法は5つあるので紹介していきます。


①梨状筋の圧痛

まずは梨状筋自体に圧痛があるかどうかを診ることが大事になります。


どの筋肉もそうなのですが、筋肉がガチガチに硬まっていて、筋内圧が高まっている時は押すと痛みが出るんですよ。



だからまず圧痛を拾ってあげることが大事です。



そのためにもまずは梨状筋を触れられないといけないので、触り方をお話します。



梨状筋は仙骨の前面〜大転子の上側まで付着しています。


そこで「上後腸骨棘&尾骨」まずはこの二つを確認したいです。


この2つの指標の間付近に起始部があるからです。


上後腸骨棘に関しては結構簡単で



「腸骨稜を横から触る➔下にたどる➔出っ張りが上後腸骨棘」



このような手順で触れます。



次に尾骨ですが、仙骨を触り下へたどっていくと尾骨を触れられます。


※ただここを触られるのはシンプルに嫌がられると思うので、場所だけなんとなくイメージしてください。



梨状筋は深いところにあるので、大殿筋の上からグッと押し付けて触らないと触れられないです。


大殿筋の上からグーッと押しつけて、前後に方向にスライドさせてやるとコリコリした感じが触れられると思います。


それが梨状筋です。


ただ先程も言った通り、触られるのを嫌がる方もいると思ういます。



そういう場合は、テニスボールを床に置いてもらい、その上に大体の梨状筋の部分を押し付けてもらう。


これをやってもらって圧痛が拾えれば、だいたい圧痛あるんだな〜と思っていただければと思います。


②SLR内旋テスト


これから話す3つのテストは、これらは下記の研究でも紹介されています。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/63/4/63_737/_pdf/-char/ja


梨状筋症候群がある方はこれら三つのテストで、痛みが出る症例さんが多かったとされています。


だから判別するにはもってこいの評価です。



まずSLRの内旋テストの話をしていきます。


SLRは膝を伸ばしたまま上に持ち上げていく検査になるのですが、上に持ち上げいき、その位置で内旋を加えるテストです。


真っ直ぐ上げてった時と、内旋させた時の痛みの度合を確認してほしいです。


内旋させるとより梨状筋が伸ばされて、それによって痛みが再現されやすいんですよ。



だから真っ直ぐ上げて痛みがなくて、そこから内旋させたときに痛みが出たとしたら、梨状筋症候群である可能性が高くなります。


なので持ち上げた時と内旋させた時の違いを確認してください。



あと上の画像だと見えにくいため反対にいるのですが、この場合は右肩に乗せて行うこといいと思います。



③フライバーグテスト


フライバーグテストは「股関節屈曲・内転・内旋」させた位置で、痛みが再現されたら陽性というテストです。


僕は下記のような形でやっています。


持ち上げてやる人もいますが、このようやったほうが内旋させやすいです。


あと骨盤の位置が動いちゃうと梨状筋が伸張されないんで、反対側の手で骨盤を抑えた状態で内旋させたほうが、正確にできます。


ただ問題があって、梨状筋は股関節屈曲60°超えてくると外旋の作用から内旋の作用に変わるため、理論的に考えるとこの位置で内旋させても梨状筋は伸びないんですよ。



だから屈曲させて内転させたら今度外旋させていかなきゃいけないんですよね(本来)。



なので内転させたまま外旋させていただくと、さらに正確に検査できるとは思います。


ただ人間の本当の脚であったら重いため、この状態を取ること自体が大変なので、僕は最初のやり方でいいと思います。



④股関節の外転テスト


側臥位になった状態で、自力で股関節外転させてもらいます。


この時に痛みが出たら陽性という感じです。


中殿筋のMMT(筋力テスト)で使われる方法ですね。



⑤歩行時の姿勢・痛み


歩く時の姿勢が悪いと梨状筋への負担が増えやすいです。


具体的に言うと骨盤の側方傾斜が起こっている状態です。


中殿筋が弱くなっており、片足立ちになった状態で支えられない時はこういう感じになるんですよね。


これをトレンデレンブルグ徴候というのですが、このような歩きだと梨状筋が遠心性収縮して支えるような形になるんですよね。



だから梨状筋にずっと力が入るような状態になるので、その状態で痛みが出るのであれば疑った方が良いです。



梨状筋症候群の治療法


最後治療法に移りますが、その前に治療における大事な概念を話しておきます。それは



「評価と治療は表裏一体」



という考え方です。



どういうことかと言うと、評価自体が実は治療につながるよね〜という考え方です。



先程のフライバーグテストは、股関節屈曲・内転・内旋させて梨状筋を伸長させ、痛みを誘発するテストでした。


ですが治療としても梨状筋をしっかりストレッチしてあげるってことが大事になるんですよ。


こういう形で評価方法がそのまま治療方法に繋がることは結構あります。



なので正しい評価ができれば自ずと治療もできますよね。という意味も含めてその表裏一体っていう考え方があるので、それを覚えておいていただきたいです




梨状筋症候群の治療① 梨状筋ストレッチ


流れでさきほど言いましたが、まず梨状筋をストレッチしていただきたいです。


梨状筋のストレッチについては以前の記事で話していますので、そちらを見てください⬇⬇



梨状筋症候群の治療② 中殿筋の促通


先程も言ったように、骨盤が傾く歩き方をしていると、梨状筋の緊張がどんどん高くなります。


結果的に梨状筋症候群になりやすくなります。



中殿筋を促通してあげて、歩き方を改善していかないと、梨状筋の緊張は高まったままです。


だから根本解決にはつながらないんですよ。


そのため中殿筋の促通をしっかりやっていただきたいです。



やり方は動画見たほうが早いので見てください⬇⬇

【これ1本で完全攻略!!】梨状筋症候群の概要・評価・治し方

※12:25〜 見てください。



【お知らせ】最強のトレーナーマガジンを配信しています


最後まとめに移る前に一点お知らせです。現在



「2ヶ月半で現場で使える専門知識×ビジネス力が身に付くトレーナーマガジン」



を配信しています⬇⬇


現場で使える知識・考え方や、自分個人でお金を稼いでいくための考え方・知識・ビジネスの原理原則あたりを話しもしています。



かなり有益な内容になっていると思いますので、気になる方はチェックしておいてください!!

ということでまとめです!!



まとめ


梨状筋症候群は、梨状筋の下に通っている坐骨神経が梨状筋が硬くなることによって圧迫され、お尻〜下腿の方まで続く痛みとか痺れがこ出ている状態のこと。



評価方法は


①梨状筋の圧痛があるかどうかを調べる
②SLR内旋テストを行う
③フライバーグテストを行う
④股関節外転テストを行う



これらで症状が出たら梨状筋症候群である可能性が高い。



治療法については、しっかりとまず梨状筋をストレッチしてやるということが大事。


※痛みが強く出過ぎない範囲でやってください。



そして歩行時に骨盤が傾く人は中殿筋の促通をしっかりやってあげることで、歩行が改善していくので、根本的に梨状筋症候群を改善していくことができる。



※注意点として先天的に梨状筋症候群になりやすいタイプの人は手術をしていかないと改善しない可能性もあります。


なので症状がある方については、まず病院を受診していただくと安全です。



また実践的に使える記事をどんどん書いていきますので、よろしくお願いします!!

コメント

タイトルとURLをコピーしました