運動指導・施術に活きる肩甲骨の解剖学【肩の不調を取れます】

運動指導者が知っておくべき知識について

こんにちはキクティーです!!


今回は


「運動指導・施術に活かすための肩甲骨の解剖学」


このようなテーマでお話ししていきます。


肩甲骨はご存知だと思うんですけど、背中に二つくっついている骨です。


この骨は体の中でも重要なパーツで、僕も運動指導などを行う際は必ず動きを確認しています。


みなさんにもぜひ肩甲骨の解剖学を学び、肩甲骨の動きのチェックなどをして欲しいんですが、特に運動指導で大事になる肩甲骨の解剖学を今回お話ししていきます。


動画で見たい方はこちらからどうぞ⬇⬇

現場の指導で使える肩甲骨の解剖学【かなり効果あるよ】

運動指導・施術に活きる肩甲骨の解剖学


まず肩甲骨は肋骨との間に関節を形成しており、この部分を「肩甲胸郭関節」と言います。


この関節は他の関節とは違い、靭帯・腱・関節包などの組織がないんですよ。


要は筋肉だけで構成されているんです。



肘だったら内側側副靭帯・外側側副靭帯などがあり、そいつらが動きの制動とかをしてるんですが


そういったものが存在しません。


ということで非常に自由度が高く動きやすい関節なんですよ。



そしてさっき言ったような組織がない分「ある感覚」がめちゃめちゃ鈍いです。


それは何かと言うと「位置覚」です!!


位置覚というのは自分の体の位置と該当部位の相対的な位置関係を感知するセンサーです。


肩甲骨だったら肩甲骨の位置がどこにあるのかというのを感知するわけですね。


それが肩甲胸郭関節には少ないんですよ。



なぜかと言うと先程話した通り、関節包・腱・靭帯これらがないからです。


これらの組織に中に位置覚がたくさん含まれていますので、それがないということは位置覚も少ないのです。



だから


・肩甲骨がどの位置にあるのか?
・どういう動きを今しているのか?


そういうのって人間は感知しづらいんですよ。


めちゃめちゃ動く関節なのに、動きが感知しにくいんです。


これが非常に問題になります。



じゃあどうすればいいのかって言うと、しっかり肩甲骨の動きの学習をさせてあげる必要があるんです。


もちろん評価は必要なんですけど、多くの場合肩甲骨の動きが分からない人が多いので、動かす練習はした方がいいです。



キクティーが施術した実例


僕は元々少し整体をやっていたことがあって、そのときに実際施術した例をお話します。


60代のおばちゃんの施術をやったんですけど、そのおばちゃんが料理教室をやっていて、ずっと肩甲骨を固めて手先だけ動かす作業が多い方でした。


あと食品を持ち上げてオーブンに入れたり、調味料を取って持ち上げて降ろしたりする作業が多い人で、めちゃめちゃ肩甲骨が固かったです。


まぁ固めて動かしてるので、その分固まりやすいしもちろん肩甲骨の動きも出にくくなってくるわけです。



じゃあ実際その人の中で何が訴えとして強かったかというと、「肩を動かした時に前側がめちゃめちゃ痛い」ということでした。


そこで検査をしていったら、おそらく上腕二頭筋の長頭腱炎だなということわかり、それに対する施術をやりました。


何をやったかって言うと、肩甲骨の動きがめちゃめちゃ固かったので、側臥位になってもらいまずは肩甲骨の他動運動を行いました。


イメージは下記動画1:15 〜のような感じ。

Shoulder Mobilization: explanation and demonstration


肩を把持して肩関節をぐるぐる回すように動かしていったところ、ある程度肩甲骨周りほぐれてきました。


続いてこちらでアシスト(補助)しながら一緒に肩甲骨を動かしていくような運動を行いました。


位置覚が少ないのでアシストすることで施術者側の手から感覚入力が入るため、肩甲骨がどう動いてるのかがわかりやすくなるんですよ。



あと上腕二頭筋長頭腱炎にも軽く触れておこうと思うのですが、要は上腕二頭筋の長頭腱にすごい負担がかかっているという状態です。


それで炎症が起こるわけですね。


んで肩甲骨が動いていない状態で腕を上げると、実は上腕二頭筋長頭腱にめちゃめちゃ負担がかかるんですよ。


というのも、肩屈曲動作は肩甲骨と上腕骨が一緒になって動くことで起こるんですけど、それを上腕骨の動きだけで頑張ってあげるからです。



じゃあその上腕骨を動かすのって何ですか??


と言ったら三角筋前部とか上腕二頭筋なんですよ。


それだけで上げる動作をすごい反復して繰り返してたということなんで、結果上腕二頭筋長頭腱炎が起こったと僕は推察しました。


「シートベルトを締める動きとかも腕を上げると痛くて大変。」


と仰っていて、それは本当に可哀想だなと思ってたので、頑張って施術しましたね。



肩甲骨の施術は30分くらいで、それ以外の部位も30分やって合計1時間ぐらいやりました。


結果帰る頃にはシートベルトを締める時も、痛くなく閉めれるようになったし、肩屈曲も90°➔150°ぐらいまで上がるようになりました。



即時的ではあるんですけども、結構効果が出まして感謝されました。


もちろん即時効果なので、ちゃんとセルフエクササイズをやってもらわないといけないんですけどね。



この結果を残せた要因は、上腕二頭腱炎の知識も必要ですが


「肩甲骨って位置覚少ないから動かさなきゃいけないよね。」


というのが、自分の中ではわかってたからそういう施術が提供できたんです。



今回の話ってすごい大事だと僕は思ってますので、みなさんもぜひ


「肩甲骨の位置覚は少ない。だから運動学習たくさんさせた方がいい。あと肩甲骨の動きも確認したほうがいい。」


ということを一つ頭に入れた上で、セッションとか施術とかやってていただければと思います。



【余談】勉強する意味を考えたことある??


僕はけっこう解剖学の知識とか出してますけど、それを使って結局お客さんを幸せに出来なきゃ意味がないです。


つまりお客さんの体を良くできなきゃ、全くもって勉強する意味がないと思っています。


だからこんな感じで実際の現場で僕が使えた知識や、あと使えるであろう知識とかをなるべく根拠に基づいて出していこうと思ってます。



なので


・現場の指導でしっかり結果を出していきたい
・お客さんを幸せにしていきたい
・お客さんの不調をとってあげたい


と思っているトレーナーの方や、理学療法士の方は今後とも記事を見ていただけたらと思います。


というかそういう気持ちがない方は見なくてもいいですよ。笑



あと現場の指導で結果を出すための考え方や、実際に使える評価方法などをマガジン形式で配信している


「トレーナーマガジン」


というのを運営していますので、気になる方はチェックしてみてください。


下記から見れます⬇⬇


ということで今回こんな感じで終わります。


今回の知識を活かしてみなさんぜひお客さんを幸せにしてあげてください。


それでは!!

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