こんにちはキクティーです。
理学療法士の資格を持ち、パーソナルトレーナーをやっています。
他のトレーナーさんに講義をさせていただくこともあり、SNSではトレーナーさんが現場で使える体の知識を発信しています。
今回は
「マッサージvs運動どっちがいいのか?」
このようなテーマでお届けしていきます!
トレーナーさんでもセラピストでも、マッサージをやる人or運動をたくさんやってもらう人で分かれるような気がしています。
どちらも長所・短所あるとは思うのですが、トータルで見たときにどちらをやってもらった方がお客さんの体が良くなるのか??
ということをお話ししていと思います。
あらかじめ言っておくと僕の見解なので、一つの参考程度に聞いといて下さい。
あと動画で見たい方はこちらからどうぞ⬇⬇
先に前提条件をそろえておきたいんですけど、マッサージというのは整体の方がやるような押してあげるマッサージや、肘を使ってぐりぐりやるものを指します。
運動というのは運動全般を指すのでは、例えばバーベルを使ったトレーニングも運動に入りますし、ピラティスやヨガも運動です。
「ウエイトとピラティスを一緒にするな!!」
と思われるかもしれませんが、ここでは「広義の意味で運動」と捉えていただければと思います。
早速結論から言いますと
「マッサージよりも運動の方が効果は高い」
と考えています。
理由は三つあるんで一個ずつお話ししていきますね。
理由1:痛みの抑制につながるから
痛みが出てしまう原因はかなり複雑です。
例えば痛みは急性痛と慢性痛で分かれていて、急性痛というのは痛みが出始めてから3ヶ月以内の痛みのことを指します。
慢性痛は3ヶ月以上経っても持続する痛みのことを指します。
この急性と慢性だけでも痛みがでる原因は全然違うので、原因自体は複雑なんですが、痛みを抑える効果が高いのは運動だと考えています。
運動により下行性疼痛抑制系が賦活
運動すると何がいいかと言うと
「下行性疼痛抑制系」
という経路が働くことです。
ちょっと長くてよくわかんない名前だと思いますが、ざっくり脳みそから痛みを抑える指令というのが出ると思っておいてください。
運動することこの経路が働くので、痛みを抑えてくれます。
運動は不活動性疼痛の予防につながる
あとは「不活動性疼痛」というものがありまして、その名の通り活動をしない結果痛みが強くなっちゃうというメカニズムがです。
例えば研究で実証されているものが、足首や肘をギプスで固定して何週間か動かさないようにした結果、固定した部位の侵害受容器(痛みのセンサー)が増加することが確認されています。
さらに脊髄後角で痛みを増幅させるような変化が起こることも確認されています。
※脊髄後角は痛みの伝導路です。
じゃあこの現象を防ぐためにはどうしたらいいかというと、超シンプルで運動をしてあげることが大事になります。
ギブス固定をしてる場合はなかなか難しいですが、怪我をした場合なるべく早い段階で動かしてあげる事が大事です。
近年の科学的知見でも運動は慢性疼痛改善に効果的とされている
さらに最近のガイドラインでによると、慢性疼痛を改善するには、運動をしてあげることが効果が高いとされています。
ということで運動は痛みの抑制に関わるという報告が各所でなされています。
逆にマッサージのような手技療法は、慢性疼痛の改善にはあまり効果がないとガイドラインには記載されており、痛み改善には運動の方に軍配あがるんじゃないかなと思います。
理由2:筋力の改善につながるから
二つ目の理由が筋力の改善につながるからです。
当たり前ですがモミモミしてもらっただけだと、そこの筋力って上がっていかないんですよ。
逆にバーベルを使ったトレーニングとかをしてあげれば、該当部位の筋力は上がってきます。
筋力というのは非常に大事でして、特に高齢者の方だと筋力がないがゆえに階段を上れなかったり、立ち上がりが困難だったりといろいろ弊害が出てきます。
だから筋力はしっかりつけていかないとダメです。
もちろん筋力だけ上がって、可動域が少なかったり動作のエラーが起こっているのであれば、そちらにもアプローチする必要があります。
ただベースとしての筋力というのはしっかり確保していかないと、動作の改善には至らないので運動はしていくべきだと思っています。
その点も考慮すると、やっぱ運動のがいいと考えられます。
理由3:施術者側への依存を防げる
マッサージってすごい気持ちいいじゃないですか。
マッサージをすると一時的に快楽ホルモンが出たりして、気分がすごい良くなるんですよ。
ただ一時的なのもので、セルフで運動とかしないと体は良くなっていかないです。
でもマッサージ気持ち良いから自分で治そうとせず、マッサージに通うという行動をとってしまうことがあります。
要はマッサージ(セラピスト側)に依存してしまうということですね。
こうなるとマッサージからいつまでたっても抜け出せなくなりますし、一向に体は良くなっていかないです。
なので施術とかセッション中に
「運動を取り入れてあげて自分で動かしていかないと良くならないですよ。」
ということを一緒にお伝えすることで、こちら側への依存が防げるし、どんどん相手側の体が良くなっていきます。
だからマッサージだけやるのではなく運動も取り入れて、こういうことをセルフでやってくださいと伝える必要があります。
キクティーの実体験
僕の実体験を話すと、以前病院に勤めていた際に患者さん側へセルフエクササイズを指導していますた。
紙に運動の種類を書いて
「この運動を何回何セットやってください〜。」
みたいな感じでお伝えするような形です。
加えて
「自分でやらないとなかなか良くなっていかないので頑張ってください〜。」
みたいな感じで言うんですけど、体が良くなっていかない人は自分でやらないんですよね。笑
自分でやらないでリハビリのときだけやって、でもリハビリの時もマッサージモミモミしてもらうのを楽しみに来る、みたいな人が多かったです。
でもそれだと体は良くなっていかないし、入院期間も長引いちゃって良くないんですよね。
だからマッサージばっかりやるのは良くないし、やったとしても運動とマッサージで半々ぐらいで構成してあげるといいんじゃないかなと思います。
悪い依存と良い依存がある
パーソナルトレーニングでは、体を変えたいけど運動する習慣がないため、強制的に運動する環境を作らないといけないという人もいると思います。
そういう人がパーソナルに依存するというのはいいんですよ。
これは良い依存で、ちゃんと自分の体を変えるために依存するみたいな感じじゃないですか。
これで体が変わっていけば本当に良いことだと思います。
それはいいんですけど、マッサージだけして結局体が変わらないみたいな状態は、悪い依存なので僕は良くないと思います。
なのでそこを比べた場合も、運動の方がいいんじゃないかなと考えています。
以上が僕の意見になります。
もちろんいろいろ考え方もありますし、僕も勉強不足な部分はあるので、これが絶対の正解ではないです。
一つの参考にしていただければ幸いです。
というかみなさんの意見も聞きたいので、ぜひTwitterとか公式ラインのほうにメッセージください👍
あと
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ということで今回こんな感じで終わります!
またセラピストトレーナーさんに有益な情報を出していきますので、今後ともよろしくお願いします!
それでは!!
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