肩甲胸郭関節の構造や機能を理学療法士が解説!!

各筋肉・関節の解剖学

こんにちはキクティーです!!今回は



「肩甲胸郭関節の解剖学について



お話していきます。


ざっくり話していと思うのでよろしくお願いします。



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肩甲胸郭関節の基礎解剖について簡単に解説!!【理学療法士】

肩甲胸郭関節ってどこ??


肩甲胸郭関節は肩甲骨と肋骨の間で形成されている関節のことです。


ではなぜ肩甲胸郭関節と言うのか?


と言いますと、肩甲骨+胸郭で構成されている関節だからです。



「胸椎+肋骨+胸骨」この3つ合わせて胸郭と言うのですが、そいつらと肩甲骨の関節ですよっていうことです。



肩甲胸郭関節の特徴


ここの関節の最大の特徴としては、間に腱とか靭帯とか関節包が存在しないことです。


例えば肩関節であれば「肩鎖靭帯」や、前側に「鳥口上腕靭帯」があったり、骨頭の周りに関節包がついてたりします。


でもこういったものが存在しないんですよ。



じゃあそれらがないと他の関節とどう変わるのか??



と言いますと、まずすごい動きが出ます。


腱とか靭帯は動きを制御する働きがあるので、それがないということはたくさん動くんですよ



実際、肩甲胸郭関節は運動方向が10方向もあります。


具体的に言うと



内転ー外転、挙上ー下制、上方回旋ー下方回旋
外旋ー内旋、後傾ー前傾



この10個の動きがあります。


ということでめちゃめちゃ動くんですが、この関節の動きが悪くなってしまうと、他の関節にすごい悪影響を及ぼしてしまいます。



あともう一個の特徴が「位置覚」がないことです。



これは以前の記事でも話したのですが、腱とか靭帯とか関節包に位置覚は存在するので、その3つが存在しないということは位置覚も少ないです。


位置覚は何かというと、肩甲骨の位置がどの位置にあるのか、どういう動きを今してるのかとか、そういったことを感知するセンサー的なものです。



それがないということは、肩甲骨がどの位置にあるかとかどういう動きをしてるのかというのを自分で把握しにくいんですよ


これは人間の体の構造上の問題です。


だからここの運動は他の部位の運動よりもたくさん行ったほうがいいと言えます。



肩甲胸郭関節で大事になる運動学


先ほど10方向に動くと言ったのですが、特にどういう動きが大事になるかという部分も話そうと思います。



結論から言うと、「上方回旋」という動きについては抑えておいてほしいです


肩甲骨が斜め上にスライドしていくような動きになりますね。


肩を屈曲・外転させるときに、必ず上方回旋という動きは起こります。



肩甲上腕リズムというものが存在して、肩を外転させる時は肩甲骨と上腕骨が1:2の割合で動くとされています。


肩甲骨が「1」そして上腕骨が「2」ですね。

肩甲上腕リズム Scapulohumeral Rhythm:理学療法士による身体活動研究


肩外転の可動域は180°が正常なのですが、このうち60°は肩甲骨120°は上腕骨が動くことにより、その角度まで到達する形となっています。



ただ文献によって諸説あり、比率の違いが1:2にじゃないとされている文献もあるし、上げる角度によって比率が変わるともされています。


ですが基本は1:2の割合で動くと覚えといてください。



加えて肩甲骨の「後傾」という動きも、大事なので覚えといた方がいいです。


後傾も腕を上げる時に必ず起こる動きでして、後傾の動きが出てこないとなかなか腕が上がってこないんです。



教科書には意外と載ってないのですが、非常に大事になりますね。


あと後傾という動きが起きることによって胸椎が伸展しやすいんですよ。



日本人は猫背の人がめっちゃ多いのですが、肩甲骨の後傾を出してやることにより、胸が張れてくるので姿勢が良くなったりします。



ということで「上方外転+後傾」の動きは大事ということは覚えといて欲しいです。


とりあえずその2つだけ覚えといてください。




肩甲胸郭関節周囲の大事な筋肉


その2つの動きを引き出すのが前鋸筋であったり、僧帽筋の下部線維です。


だからこれらの筋肉は非常に大事で、しっかりと運動指導の中でその筋肉を刺激するような運動は取り入れて行った方がいいです。



あと最後にちょっとした豆知識を話しておくと、肩甲骨を動かした時にゴリゴリが音が鳴る方がいると思います。



このような人は肩甲胸郭関節の間にある、脊柱起立筋とか前鋸筋とか肩甲下筋の滑りが悪くなっている可能性が高いです



そうするとゴリゴリ音が鳴ったりするので、その辺の筋肉を「収縮〜弛緩」させてあげると、肩甲骨のゴリゴリ音が改善されやすいです。


具体的な運動はちょっと趣旨がずれるんで紹介しませんが、結構ゴリゴリ音鳴る人いるので一個で頭に入れておくといいんじゃないかなと思います。




ということでこんな感じでざっくり終わりたいと思います。


基礎的な解剖学が、施術とかにトレーニング指導の基礎となりますので、ぜひ基礎からしっかり固めて覚えておいていただければと思います。



あと実際の現場に出た時に一番遭遇する症状が腰痛でして、国民の8割が腰痛になると言われてますので、腰痛の勉強はしっかりしといた方がいいです。


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こんにちは!キクティーです!・理学療法士(医療系国家資格)を保有・現役パーソナルトレーナー・現役パーソナルトレーナー講師・理念「治療より予防」・「ベンチプレスの教科書」著者(amazonスポーツランキング2位)・SNS総フォロワー4.5万人



ということで今回こんな感じで終わります!!


また次の記事でお会いしましょう!!!

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