こんにちは、キクティーです。今回は
・ベンチプレスで肩が痛いんだけど、上腕二頭筋長頭腱炎が原因なのかな?でもほんとにそうなのか?どうやったらわかるんだ?
・てかそもそも上腕二頭筋長頭腱炎って何だ?
・もし上腕二頭筋長頭腱炎なら治し方や対処法を知りたいなぁ!!
と思っている方向けの記事です。
本記事の内容
・なぜベンチプレスで上腕二頭筋腱炎になるのか?
・上腕二頭筋腱炎の簡単な判別方法
・上腕二頭筋長頭腱炎になった場合の治し方や対処法
この記事を書いている僕は、理学療法士として病院へ勤務。整形外科やスポーツ整形外科患者のリハビリを行っており、専門知識を有しています。
また、ベンチプレス歴は7年であり、肩の痛みを克服した経験もあります。
上腕二頭筋腱炎について正しく理解し、対策をしていきましょう!!
上腕二頭筋長頭腱炎とは何か?
まず、上腕二頭筋長頭腱がどこにあるのか理解しましょう。
上腕二頭筋長頭腱は肩の付け根付近にあります。この腱は、結節間溝と呼ばれるトンネルを通っています。
そして、上腕二頭筋長頭腱炎とは、この部分に繰り返されるストレスが加わることで、炎症がおきた状態を言います。
ベンチプレスでは特にこの部分へストレスが加わりやすいのです。
なぜベンチプレスで上腕二頭筋長頭腱炎になるのか?
ベンチプレスでは、肩関節の伸展と水平外転という動きが大きくなるため、上腕二頭筋長頭腱炎になりやすいです。
伸展という動きは腕を後ろへ引く動きです。
水平外転は腕を横に人げたまま後ろへ引く動きです。
これらの動きが増えると、肩の付け根部分に引き延ばされるストレスが加わります。
どちらの動きも腕を後ろに引く動きになります。
ベンチプレスをやっているところを想像してみると、これらの動きって結構増えてますよね?
※なかなかイメージがつかない人はこの後の「長頭腱への負担を減らすフォーム」で紹介する動画を見たが理解がしやすいと思います。
なので、対策は簡単でこれらの動きが増えないようにすればいいわけです。
上腕二頭筋長頭腱炎の判別方法
そもそも上腕二頭筋長頭腱炎になっているかどうかがわからないですよね?
ここでは簡単な判別方法をご紹介します。それがこちらです。
スピードテストと呼ばれる検査で、まず手の平を上にして肘を伸ばしたまま肩を90°前に上げます。
この位置で検査者が上から抵抗をかけます。受ける人は腕が落ちないように抵抗します。
この時に、肩の付け根(上腕二頭筋長頭腱)へ痛みが出たら、上腕二頭筋長頭腱炎の疑いが出ます。
ただこの検査で痛みが出たからといって、100%の確率で上腕二頭筋長頭腱炎になっているとは限りません。
他の怪我でもここに痛みが出ることがあるので、確実に検査したい場合は病院でMRIを撮る必要があります。
また、動画だと2人1組で行っていますが、一人の場合はダンベルを持って肩を90°上げて痛みが出るか見てみると良いでしょう。
上腕二頭筋長頭腱炎になった場合の対処法
まず、痛みが激しかったり腫れていたり内出血している場合は、すぐに病院へ行ってください。やはり、病院で見てもらう方が確実です。
腫れたり内出血している場合は、断裂している可能性があります。
それ以外の場合は、負担をかけないように痛みが出る動きは行わないようにしましょう。
ベンチプレスはおやすみした方がいいですね(笑)
もしやりたいなら重量を軽くする、可動域を狭くする、痛みが出ない種目で代用するなどの工夫が必要です。
それに加えて次で紹介するストレッチ・エクササイズを行いましょう。
上腕二頭筋長頭腱炎を根本的に治す方法【ストレッチ・エクササイズも一緒に解説】
根本的に治していくには、ベンチプレスのフォームの改善、日常的なストレッチの実施が鍵となります。
まずフォームの改善から見ていきましょう。
長頭腱への負担を減らせるフォーム
「なぜベンチプレスで上腕二頭筋長頭腱炎になるのか?」の部分でも話していますが、肩関節の伸展・水平外転の動きが増えることで長頭腱への負担が増えます。
逆に言えば、この二つの動きが少なくなるフォームにすれば良いのです。
そのためには
①ブリッジ(背中のアーチ)を高くする ②肩甲骨を寄せる
この二つが重要となります。
ブリッジ(背中のアーチ)を高くすることで、バーの可動範囲が狭くなり伸展と水平外転の動きが減ります。
肩甲骨の寄せは水平外転の角度が減ります。詳しくはこの動画を見てもらえると理解しやすいと思います。
では、アーチを高くする&肩甲骨の動きを出すストレッチ・エクササイズに加え、二頭筋の負担を和らげるストレッチも紹介します。
有効なストレッチとエクササイズ
❶胸椎伸展エクササイズ
アーチを高くするには、背骨を反らすストレッチが有効です。
一番簡単な方法は、ストレッチポールやフォームローラーを使った方法でしょう。
ストレッチポールやフォームローラーの上に寝て両膝を曲げ、「胸を反らす→丸める」を繰り返します。
やり方
1.フォームローラー(ストレッチポールでも可)を横向きにおく
2.肩甲骨の一番下(みぞおちのあたり)にフォームローラーをセットして寝る
3.胸を反らす→丸める を繰り返す
4.胸椎一本一本を動かすイメージで上から下まで万遍なく行う
※目安は満遍なく10回。極力腰は反らないように。
❷Y-T-W-Lエクササイズ
肩甲骨をしっかり寄せるためには、ウォーミングアップで肩甲骨を動かすことが大切です。
肩甲骨には多くの筋肉がついているので、様々な方向に動かせますので、いろんな方向に動かすエクササイズを行うと良いです。
そこで、おすすめのエクササイズが「Y-T-W-Lエクササイズ」です。
上から見た時に腕がYーTーWーLの字になるように上げるエクササイズです。
ポイント
・挙げきったところで少し停止
・どの形の時も肩甲骨は寄せる意識で行う
・各動作を5回ほど行う
❸スリーパーストレッチ
肩の後ろ側にある棘下筋、小円筋、関節包などが硬くなると、上腕骨頭(腕の骨の付け根)が前上方へ押し出されます。
するとベンチプレスを行う際に上腕二頭筋長頭腱へのストレスが増えます。
なので、後ろ側を柔らかくするストレッチも有効です。それがこちら。
やり方
2.上の手で下の手を倒すように抑える
3.伸びている感覚があるところで5秒ほど止める⇒スタートポジションに戻すの繰り返す
※肩甲骨の後ろに伸びている感じがあればグッド。
上記三つのストレッチを行うことで、上腕二頭筋長頭腱への負担を減らしていくことができます!
まとめ
本記事のまとめです。
➡︎肩の付け根にある上腕二頭筋長頭腱に繰り返されるストレスが加わり、痛みや炎症がおきている状態。
➡︎肩関節の伸展・水平外転の動きにより、ストレスが加わりやすいから。
➡︎背中のアーチを高くし、肩甲骨をしっかり寄せたフォームにする。各種ストレッチ、エクササイズを行う。
本記事の内容を実践していくことで、上腕二頭筋腱への負担を減らせ、安全なベンチプレスができるようになります。
ストレッチ、エクササイズは地味ですが、効果はあるので継続して行っていきましょう!
なお、腰が痛い人はこちらの記事も参考にしてみてください。
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