トレーナーが知るべき胸郭出口症候群「概要・検査・予防&改善方法」


こんにちは!キクティーです!今回は


「胸郭出口症候群」


についてお話していきます!


突然ですが


「なぜかわからないけど腕が痺れる、、、」


と言った経験はありませんか?


もしかすると、それは「胸郭出口症候群」の前兆かもしれません。


以前テレビで、ボディビルダーの「合戸孝二選手」が胸郭出口症候群になったときの話が放送されていました。


記事でバックナンバーが残っていますね⬇

TBSテレビ「バース・デイ」
TBSテレビ「バース・デイ」の公式サイトです。土曜 午後5時〜放送


その時は、腕が動かなくなったり、ベンチプレスも60kg挙げるのが精一杯でトレーニングも休まざるを得ない状態だったそうです。


あと、テレビにもよく出ているバズーカ岡田さんも、同じような症状が出現して1年以上リハビリを続けていたと上記の記事に書いてありますね。


なかなか恐ろしいですよね。。。


そんな胸郭出口症候群について、今回の記事の前半では「胸郭出口症候群の概要やメカニズム」後半では「自分でできる検査方法や予防&改善方法」を解説していきます。



◾️胸郭出口症候群の概要


胸郭出口症候群とは「腕神経叢」が絞扼されて、痛み・痺れ・冷感などが出現する疾患です。


鎖骨・上腕・前腕・手へ繋がる神経を総称して「腕神経叢」と呼びます。


ではどの部分で腕神経叢が絞扼されるのでしょうか?

腕神経叢絞扼されやすい場所


上記の三箇所ですね。

この部分では、腕神経叢が絞扼されやすいと言われています。

絞扼されやすい場所を「トンネル」と読んだりもします。



1) 斜角筋隙


1つ目は斜角筋の間です(赤丸)。


このトンネルは、前面が前斜角筋・後面が中斜角筋・底面が第1 肋骨で構成されています。


前斜角筋と中斜角筋が使われすぎると、筋肉が硬くなって腕神経叢を圧迫します。



2) 肋鎖間隙


このトンネルは上面が鎖骨(鎖骨下筋)、 底面が第1肋骨 で椛成された「骨性トンネル」です。


なで肩だと、鎖骨が下に下がるので圧迫されやすいです。



3) 小胸筋下間隙


このトンネルは、小胸筋が上面を構成し、鳥口鎖骨靭帯が底面を構成する「線維性トンネル」です。


腕を横に上げると、下方に走行していた腕神経叢はこのトンネルを支点に向きを変え、上に走行します。


結果的に、ここを支点として負荷がかかるので、 腕神経叢の絞扼が生じます。


つり革をずっと持つなど、腕が上がった状態が続くと、痺れ・痛み・冷感が出現することもあります。


原因は様々ですが、全て「腕神経叢が絞扼されて症状が出る」というメカニズムです。



◾️胸郭出口症候群の簡単な検査方法


では次に、自分でできる胸郭出口症候群の検査方法をご紹介していきます。


これらの検査をやることで、自分である程度判別することができます。


判別するための検査を、ここでは3つ紹介します。


注意してほしいのは、検査で症状が出たからと言って、必ず胸郭出口症候群とは限らないということです。


ただ、組み合わせることで、確率は上がります。



①上肢下方牽引症状誘発テスト


検査したい方の腕を上から引っ張り、症状が出るかどうか調べます。


本来は検査者がついて行いますが、自分でも行なえます。


反対側の腕で検査する方の腕を引っ張りましょう。

引っ張ることで腕神経叢にストレスが加わり、症状が出るというロジックです。

画像5


②roosテスト


肘を90度に曲げ、腕を横に90°挙げ、両手で3分間グーパグーパーを行います。


開始後早期から腕に疲労感や重さを自覚し、徐々に手のしびれや痛みが出たら陽性。


また、テスト中に認める疲労感や苦痛が軽い場合は正常範囲内です。



③上肢保持症状改善テスト


肩甲骨を挙上して症状が緩和するかどうか見ます。


挙上することにより、症状が緩和したら陽性です。


上記検査を行い、特定していきます。



◾️胸郭出口症候群の予防と改善方法


では1番重要な「予防」と「改善方法」の部分をお話していきます。


予防も治療も表裏一体なので、一括にしてお話していきますね。


結論から言うと「なで肩」の姿勢を改善することが治療と予防になります。


なで肩になると、鎖骨が下がり、斜角筋の負担が増えるので、「斜角筋隙」と「肋鎖間隙」で絞扼がおきやすいです。

▼なで肩になる原因は
・鎖骨下筋が硬い
・菱形筋群が硬い
・僧帽筋の筋力低下


などです。


これらを改善していくことで、超超超大事です!!


ではなで肩に有効なエクササイズを2つ紹介していきます。



①鎖骨下筋ほぐし


鎖骨下筋は鎖骨を下げる筋肉なので、ほぐしておくとよいです。


下記の場所に付いているので、湯船に浸かりながらでもグリグリほぐしましょう。

鎖骨下筋の場所


上下にグリグリやるとほぐれやすいのでおすすめです。



②Wエクササイズ


ベンチの上にうつ伏せで寝て、バンザイの状態から腕がWの字になるように動かします。


これを繰り返します。


僧帽筋中部・下部の活性化ができるのでおすすめです!

★ポイント
・極力腰は反らないようにする
・小胸筋のストレッチを行ってからやるとよい
・トレ前のウォーミングアップでやると良い


他にもやったほうがいいストレッチ・エクササイズはありますが、特に上記2つはオススメです。


「胸郭出口症候群」は、日常的な予防が鍵になりますね。



◾️余談:アライメント修正最強すぎるw


今回の話も結局「アライメント」が原因で不調が起こります。


ですので、何回も言っていますがアライメント修正が最強です。


今回のような不調も取れますし、筋肉への効きづらさや筋肉の左右差も解消できます。


どう考えても最強なんです。


トレーナー始め運動指導者は、やっぱりここから始めるべきだし、レベルアップしても基本は忘れずにいたいものです。



っということで余談でした笑



ぜひお客さんの不調をとってあげてください!


では!

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